中松です。どう見ても具志堅用高さんにそっくりな

タクシードバイバーの白タクに、

マレーシアで乗りました。

先日から、シンガポール→ブルネイと旅をしており、

現在はコタキナバル(マレーシア第2の都市)に滞在中です。

 

ル・メリディアンホテルというホテルに泊まっており、

夜は、ホテルのフィットネスクラブで10キロほど走り、

お腹がすいたので、夜の22時ごろに御飯を食べに行くことにしました。

 

少し時間帯が遅いのと、連れがいたので、

タクシーを使って、目的地のレストランに行くことになったのですが。

 

正規のタクシーが中々つかまらず、どうしようかなー?と思っていたら、

案の定、複数の現地の男性達が、「タクシー?!」と話しかけてきました。

 

はい、白タク業者ですね。

 

お腹空いていたし、値段次第では白タクでもいいやーと思っていたのですが、

ハウマッチ?と聞いたところ

「20MR!!」と明らかに正規の2倍の値段をふっかけてきました。

 

この野郎…

と、思い、「ディスカウント!」といったのですが、

「NO!」と、向こうも強気です。

 

ちなみに、1MRは30円とかそういう世界なので、

10MRでも、せいぜい300円とかなんですが、

金額の問題じゃないんですよ。

 

なめられてるのが問題なんです。

 

しかし、腹も減ったし、しゃあないかな…と折れかけたところに、

横から「シュッ!!!!!」と機敏な動きの男性が現われました。

 

チョビヒゲで、やせ型の中年男性です。

見た瞬間「あっ!具志堅だ!」と私は思いました。

 

そっくりです。うりふたつです。

※元ボクシング世界チャンピオンの具志堅用高さんのことです。 今後は、便宜上、「具志堅」と呼ばせていただきます。

 

この具志堅もどうやら白タクドライバーのようで、

いきなり割って入ってきて、

わけのわからんマレー語で話しかけてきました。

 

どうやら

具志堅「おう!その目的地ならおれは分かるぜ!任せろ!

値段?俺なら15MRで行くぜ!任せろ!」

と、やたらハイテンションです。

 

白タクドライバー同士の縄張りとかもあると思いますが、

そんなこと知ったことじゃない!

と、ばりに、交渉中に割って入ってくるKYぶりです。

 

「このおっさん大丈夫か?」と思ったのですが、

さっきの白タクドライバーより安いですし、

見た目、チョッチュネの「具志堅」です。

 

気づいたら、私は心を開き、彼のタクシーに乗り込んでいました。

つい先週まで沖縄出張だったせいか、ナンクルナイサー精神が

私にも宿ってしまっていたのかもしれません。

 

具志堅「おう!お前は日本から来たのか!

ありがと、こんにちは。どういたまして!

ハイハイ!」と、終始ハイテンションです。

 

大丈夫かな?このおっさん…

と思っていたのですが、とりあえず事前に調べていた

道順通りのエリアに向かって走っているので平気だなと思いました。

 

ところが、目的のレストランにつきません。

同じところを何度も周っているようです。

 

…具志堅、どうやら道に迷ったようです(笑)

 

具志堅「おう!その目的地ならおれは分かるぜ!任せろ!」と

意気込んでいたのに、どうしたことでしょうか。ジーザス。

 

しかし、ここから白タクドライバー具志堅の

プライドに火がつきました。

 

最寄りのカフェやファースドフードチェーン店に

車で乗り付けては、私たちを車に置いたままにして、

ところかまわず、店員さんやお客さんなどに

片っぱしから聞き込み調査をしまくりです。

 

具志堅「どこだ!このレストランはどこだ!」

ものすごい表情です。

 

頼むから、恥ずかしいから止めてくれ…、と思ったのですが。

 

あまりに必死なので、もうどうすることもできません。

こういう時は、ただただタクシーの中でおとなしく待つしかできません。

 

同じエリアを何回もぐるぐる周り、

何回も同じ店の店員さんやお客さんに

聞きまくっていました。

 

「パンチドランカーでバカなんだ…」と私は思いました。

 

しかし、

何がなんでも、絶対にレストランに連れて行ってくれる!

そんな熱い思いが伝わってきました。

 

途中からなぜか「具志堅頑張れ!」と応援している自分に気付きました。

そうこうしているうちに、ついに

目的のレストランらしき前まで到着しました。

 

タクシー内は歓喜の渦です。

会場が一体化するとはまさにこのことです。

(タクシー内は、具志堅・私・連れの3人だけですが)

 

言葉は通じずとも思いは通じる!

ラブ&ピースです。

 

そう思った瞬間に…

「CLOSED」

なんと目的のレストランは閉まっていたのです。

 

具志堅ノックアウトです。

私もノックアウトです。

 

かの元ミドル級世界チャンピオンの

竹原慎二の世界戦ばりに、ダブルノックアウトです。

 

しかし、ここで終わらないのが不死鳥具志堅です。

 

具志堅「へい!ぼーい!他に行きたいレストランはないのかい!!」

来月で30歳になる私に向って、ぼーい呼ばわりです。

 

そんな具志堅、ノックダウン状態から立ち上がり、

まだ戦う意思を見せてくれたのです。

 

 

これには、普段テンションの低い私ですら感動です。

 

慌てて第2希望のためにチェックしていた

レストランを伝えると、

具志堅「おう!その目的地ならおれは分かるぜ!任せろ!」

という返事が返ってきました。

 

…なんかこのやりとり10分前にしたな。大丈夫かな?

 

私は不安になりました。

しかし、第1ラウンド、第2ラウンド…と共に闘ってきた具志堅です。

 

「もう、コイツと最終ラウンドまで行くしかない…!」

気づいたら私は具志堅に向かって

「GO!GO!具志堅!」と叫んでいました。

 

またもや白タクドライバー具志堅の

プライドに火がつきました。

 

最寄りのカフェやファースドフードチェーン店に

車で乗り付けては、私たちを車に置いたままにして、

ところかまわず、店員さんやお客さんなどに

片っぱしから聞き込み調査をしまくりです。

 

具志堅「どこだ!このレストランはどこだ!」

ものすごい表情です。

 

さっきと同じじゃねぇか、このくだり…

頼むから、恥ずかしいから止めてくれ…、と思ったのですが。

 

あまりに必死なので、もうどうすることもできません。

 

こういう時は、ただただタクシーの中でおとなしく待つしかできません。

 

同じエリアを何回もぐるぐる周り、

何回も同じ店の店員さんやお客さんに

聞きまくっていました。

 

「パンチドランカーでバカなんだ…」と私は思いました。

 

しかし、

何がなんでも、絶対にレストランに連れて行ってくれる!

そんな熱い思いが伝わってきました。

 

そして奇跡が起きました。

 

なんと、その数分後に、第2希望のレストランにも着けたのです。

 

タクシー内は歓喜の渦です。

会場が一体化するとはまさにこのことです。

(タクシー内は、具志堅・私・連れの3人だけですが)

 

最終ラウンドまで頑張ってくれた具志堅に私は感動したので、

当初の15MRより5MR多い金額を渡しました。

※つまり、ぼったくり業者が請求してきた

20MRと同じ金額を渡しました。

 

繰り返しになりますが、1MRは30円とかそういう世界です。

金額ではないのです。ハートです。分かりますか?ボーイ?

 

そしたら具志堅喜んでくれました。

「おぉ!ぼーい!いいのかい!センキュー!」と

歯抜けな笑顔を見せてくれました。

 

もはやこれはタクシー料金の壁を越えて、

「ファイトマネー!」だ。そう私は思い、

気づいたら、具志堅と堅い握手を交わしておりました。

 

具志堅も笑顔、私も笑顔。

ラブ&ピースです。

具志堅の白タクを見送り、

 

さぁ!飯食べるぞ!とレストランに入ったところ…

なんかクネクネした店員さんが近寄ってきて、

申し訳なさそうに謝ってきます。

 

「なんだ?なんだ?具志堅がなんかやらかしたか?」と

一瞬、訳が分からなかったのですが、

 

どうやら22時にレストラン閉まってしまうそうです。

到着時刻22時10分。

 

中松&具志堅。

おかまのレストラン店員に、KO負けが決まった瞬間です。

 

やっぱり最後はダブルノックアウト。

世界の壁は厚かった…。

 

そういえば、これを無料プレゼントしている会社も

ラブ&ピースですね。

http://cl-sc.net/datusara/c/01389.html

 

へなちょこ社長中松のだるだる日記

マニアックな人が読むブログです。

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